番町皿屋敷〜膝の皿編〜

膝をやった男のあれやこれや

おじさん遊戯王プレイヤー、初のCSに参加する

明けましておめでとうございました(過去形)

 

今年は新しいことに挑戦してみたいなということで、城下町デュエルさん主催のCSに参加してきました。

主催の方々の言葉を引用すると「競技に興味を持った人達のステップアップ、慣れのための場にしたい」「比較的緩く、楽しめる雰囲気の会にしたい」とのことですがそれはそれ。

100人近い参加者が一同に会して真剣に勝を取りに行く場、初見のおじさん的には独特の緊張感がとても刺激的でした。

 

使用デッキはドラグマ御巫。

アショカ・ピラー、ドラグマ出張パーツを搭載した御巫です。

まぁ動画で観たデッキをほぼコピーさせてもらっただけなんですけどね。

サイドデッキは人によって違うと思いますが、なんかこう僕なりに強そうなやつを集めてみた感じです。

 

戦績としては

スイスドロー

一回戦:インフェルノイドスネークアイ ✕○✕ 負け

二回戦:ドラグマ御巫 ✕○✕ 負け

三回戦目:粛声 ✕○○ 勝ち

四回戦:炎王スネークアイ ✕✕ 負け

 

といった具合に1-3で敗退、決勝トーナメントに参加することは叶いませんでした。

 

実際にCS環境に飛び込んでみた感想は以下の通り。

 

・練度が違う

当たり前ですが、僕みたいな初心者とは違って場馴れしてる方々も多いわけで、自身のデッキだけでなく対戦相手のデッキに対する理解度の違いという部分で大きな差があるなと。

特に2回戦目はほぼ完全なミラーマッチでのやりとりの中、ユニホームを着て戦ってるプロのスポーツ選手と、ユニホームを着てはしゃいでる素人くらいの差がありました。

そりゃそうだろって感じですが、ミラーマッチでの立ち回り方やメタカードのチョイス等、確かな差を感じずにはいられませんでした。

 

・強いデッキには相応の理由がある

これも当たり前の話ではあります。

リソースの確保や妨害に対するケアなど、手厚く展開を伸ばす手段や対策の取り方等に、かなり幅の厚みを感じました。

わかりやすいところでいくと、今回僕が使った御巫と炎王スネークアイ。

装備カードを中心として展開していく都合上、初動の枚数は確保できているものの、やはり「装備していることで初めて意味を持てる」という特性上、ひとつひとつのやり取りの中でどうしても対応しきれない部分のある御巫に対し、ひとつのチェーンブロックの中でも柔軟に無限泡影やエフェクト・ヴェーラー等の誘発を回避する手段を持てる炎王スネークアイでは、目指したい盤面へ辿っていけるルートの数に差があります。

ドラえもんで「新幹線でも飛行機でも、東京から大阪へ移動したという結果自体は変わらない」みたいな喩えがありましたがまさにそんな感じ。

練度の違いと併せて、如何に多くのルートを用意できるか、用意したうえでどのルートが最適かを見極める力、こういう部分で「使う」と「使いこなす」の差になりますし、それがイコール実力の差だなと感じました。

 

・サイドデッキとはなんなんだろう

繰り返しになりますが、僕は普段カジュアル環境に身を置いています。

それ故に、サイドデッキを組むという概念がほぼありません。

なにかそれっぽく見えるように頑張って取り繕っていましたが、そもそも「Aというカードをメインデッキに採用すべきで、保険のためにBというカードをサイドデッキに採用しておこう」「Aというカードはサイドデッキに入れておき、Bというカードをメインデッキに」「AとBを両方ともメインデッキに」「両方サイドで」「どっちもいらん」などなど、皆さん何を判断材料にしてサイドデッキを組んでるんですか……?

まぁこの判断基準こそが普段競技の中で存在する「メタゲーム」という概念なんだとは思いますが、そこの部分が圧倒的に不足、いっそ欠落してる身としては、その辺りの曖昧さのために、採用すべきカードの見落としや、サイドデッキと交換するために抜くべきカードの判断基準等、食らいついていくための指針がどうしても決めきれないことが多かったです。

今回のサイドデッキも本当にこの15枚で良かったのか、実際に入れ替えた枚数や能力は正しかったのかわかりません。こればかりは場数を踏むしかないとは思いますが。

 

・集中が保たない

これがマジで深刻。

なんでみんな日がな一日あんなに集中が持続できるんですかね。

特に僕の場合はそれなりに愛煙家であるので、あの拘束時間でタバコを吸う暇が無いというのはかなり堪えました。

競技勢ってすごいや。

 

 

とまぁざっくりと所見を述べたところで、実際参加してみてどうだったのかという感想。

 

ぶっちゃけめちゃ楽しかったです。

「おいおい普段テキストもちゃんと覚えてない奴がなんか言ってるぞ」「誘発使うと露骨にテンション下がるくせにほざくな」と思ってる人も交友関係の中に多分にいると思いますが、実際楽しかったもんはしゃーない。

これは普段身を置いてない環境に飛び込んでみたことで、自分が今まで目を背けてた(動画勢の対戦が好きすぎて、強すぎるテーマや強力すぎる汎用を避ける傾向があった)部分に対して別角度からのアプローチができたという、所謂「学び」の経験値を得たことで受けた刺激によるものが大きいと思う。

 

対して、今後もCSや店舗大会に参加してみたいか、と問われると、現時点では正直悩ましい点である。

今回は主催陣の看板もあって、緊張感があれど思っていたよりも和やかな部分もあり、たまにSNSで見かけるようなイカれた体験みたいなものは僕の視点では皆無だったと思う。

が、問題はそこではない。

今回の参加者の方々の中ではある程度競技に慣れ親しんでいて、既に交友関係が構築されているんだなぁ、と思った。

そして、それは恐らくどこの店舗、どこのCSでも変わらないのだ。

異なるスタンス、異なるアプローチでゲームに触ってきた人達、言ってしまえば価値観の違う輪の中に飛び込んでいくという行為に対してハードルの高さを感じ、二の足を踏んでいる感覚がどうも拭えない。

例えるなら、クラス替えをしたからって陽キャの輪の中にノリの違うキョロ充が飛び込んで良いことは起きないよな、というあれに近い。

ただし、カジュアル勢の中でよくある「デッキの持つパワーの摺り合わせ」とう点に対してバイアスがないこと、今日僕と同じように「CSは初めてだったけど楽しく過ごせた」という感想を持った方と知り合えた点はとても良かったし、そういう方々と今度は店舗大会やCSで対戦してみたいなという思いもある。

割と二律背反ではあるけど、一先ずの落とし所としては「また城下町CSがあるなら参加してみよう」といった感じ。

 

 

・まとめ

実際に競技に触れてみることで、ちょっと色眼鏡で見てたよなって部分の印象が大きく変わったのは確かで、普段なかなか得られない経験をできたことはとても良かったし、今回行動してみて良かったなと思いました。

前述の理由から人見知りぼっちおじさんにはちょっとハードルがあるけど(なるべく今回と近い空気感のところで)競技に挑んでみたくはあるので、また勇気が湧いたら挑んでみようと思います。

 

改めて今回主催してくださった城下町デュエルの皆様やスタッフ、ジャッジの方々、そして参加者の皆様、貴重な経験をありがとうございました。

そして、こんな実のない長文を最後まで読んでくださりありがとうございました。